近畿学校保健学会

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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第IV期
 

49回近畿学校保健学会を終えて

                       第49回近畿学校保健学会 会長  堀内 康生


爽やかな風と青葉の繁りが目に染みる5月18・19日の2日間に渡って、天王寺区四天王寺に於いて第49回近畿学校保健学会が開催された。大阪の大会は地の利を得て、多数の方々のご参加のもとに、滞りなく盛会裡に終了することができました。会員の先生方をはじめ、ご協力いただいた皆様方に対し、心から厚くお礼申し上げます。

本年度の大会は従来の方式とは@開催時期およびA開催期間の異なる企画となった。幸いにして、2日間とも天候に恵まれ、梅雨の時期を避けたいとの思いが叶えられました。本大会の企画に当たり運営委員の先生方からの活発な意見交換が推進力となって、シンポジウムとワークショップの骨格が出来て行った。講演集のごあいさつの中でも触れたようにメインテーマは学校保健が直面している問題を地域の関連機関の人達とのパートナーシップを向上させることにより解決方法を工夫することとしました。シンポジウム1では単純性肥満が常に学校保健統計の上位を続けている現実を通して、健康を守るための“食”について職域の異なる方々のご意見を述べていただいた。健康を守ると言うことが実は、積極的な生活行動によってのみ達成されること、学校は子どもにとって1日の大部分の時間を消費する生活体験の場であることの共通理解によって、“わたし”と“あなた”そして社会的資源として子どもの健康を考えることについての教育の役割が具体的な輪郭で実現されることを期待したい。シンポジウムの真摯な思いとご提言に感謝し、各学校で実践の実が実ることを願っている。シンポジウム2は我が国の社会が抱える深刻な問題である学校に適応できない子どもへの対応について、学校側と治療に当たる側の体験と対処方法について具体的なご意見を述べていただいた。司会を担当された原田先生からは日本の高度経済成長期を契機に不登校の子どもの数が指数関数的に増加しているとの子どもを取巻く環境を憂慮するお話が導入となった。演者の先生のお話はいずれも具体的に示唆に富む内容であった。しかし、司会者の問いかけに対してフロアの反応は戸惑いが目立った。各々の現場を担当する教諭はそれぞれに工夫し、努力しているのであろうが、本大会の主旨がパートナーシップの向上を目標とし、関連する専門家の智慧と実践方法の具体的応用の取得を目指す大会であることを学会通信その他で予告して開催した側としては反応の乏しさに疑問が残る会となった。司会の先生の‘日本の子どもは危機的な環境に閉じ込められて喘いでいるとの真摯な思いが学校保健の課題として関係者の前に大きな重しとなって残されたままとなりました。シンポジストの先生方のご意見に敬意を表するとともに今後ともご提言やご指導をお願いいたします。ワークショップは生きる力を育てる保健指導の方法について要点となる指導内容についての示唆に富む話題提供であった。お礼申し上げたい。

本大会は近畿学校保健学会が始って以来、最初となる2日間に渡る開催であった。一般演題の出題数は50題となり、2日間を通じて、多くの職種の方々の参加が得られ、時間的にはタイト(tight)であったが、学校保健学会本来のスタイルを示した大会となった。一般講演は各会場とも盛会裡に活発な意見交換の場となったことは喜ばしいことであった。会長講演の際には同じ問題を抱える岡山県の参加者から対応方法の質問がでるなど、本大会が学校現場の直面する課題について意見交換を行うことを開催目標にした主催者の主張が一部支持された証であるかと考えている。

最後となりましたが本学会の開催に際し、ご後援いただいた大阪府および市教育委員会、大阪府郡市教育長協議会、柏原市教育委員会、大阪府医師会、大阪府歯科医師会、大阪府薬剤師会、大阪小児科医会ならびにご協賛いただいた企業各社に対し衷心よりお礼申し上げます。本大会が今後の近畿学校保健学会の進展に多少なりとも寄与できることを願いながら関係各位の皆様方に心からの感謝を申し述べ、終了のごあいさつとさせていただきます。


――平成14年8月31日 近畿学校保健学会通信 No.103 より――

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