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第47回近畿学校保健学会 特別講演についての座長コメント
「少年犯罪と非行をめぐって ― 学校保健への新たな期待 ―」
演者 京都大学 山中 康裕
座長 京都教育大学 友久 久雄
特別講演において山中先生は、今日の社会問題である、少年犯罪と非行をめぐって、その原因と考えられること、および対応について養護教諭への期待を込めて熱っぽく話された。
具体的には、神戸の少年事件および山科の日野小学校の事件について述べられ、それらは、原因的にみれば各人における創造性・宗教性・実存性の問題であり、これを別の角度から分析すれば、いわゆるユングのいう普遍的(集合的)無意識の領域の問題であると考えられる。そして、この普遍的無意識は本来意識化できない領域であり、もしそれが意識化されるとすれば、それは夢や神話の世界であり、現実生活においてはあり得ないと考えられている。しかし、彼らの中では、そうではなく、夢や神話すなわち普遍的無意識が個人の意識の中で活動し現実化していることから、子ども達の無意識の基層に変化が起きていると考えられる。
この無意識の変化は、子どもの環境すなわち家庭や学校や社会が大きく関与している。そこで、これらをあるべき姿にもどすには、子どもと心の共有を計ること以外には有り得ない。ここにカウンセリングの必要性があり養護教諭すなわち保健室の役割があり、学校保健に期待するところが大であると力説された。
――平成12年8月31日 近畿学校保健学会通信 No.97 より――
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