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第45回近畿学校保健学会当日の会長挨拶
第45回近畿学校保健学会 会長 大矢 紀昭
第45回近畿学校保健学会にご出席下さいまして、ありがとうございます。
滋賀県ならびに大津市教育委員会の後援、滋賀県・大津市医師会、県歯科医師会、県薬剤師会の協賛を得て、滋賀県の学会員が一丸となって準備をしてまいりました。
今、養護教諭に対するニーズは複雑多岐にわたっており、大変な時代になっています。栄養失調児や結核を始めとする感染症中心の時代は終わり、非行や心身症に対するカウンセリング的な仕事と慢性疾患を有する子どものQOL向上が2大柱になっています。昨年10月10日の週刊朝日の「オアシスに集う不定愁訴の子どもたち」という記事を読みましても、保健室の使われ方の大きな変化に驚きます。中学生のナイフを使った凶悪事件、いじめや自殺、不登校といったニュースが連日のようにセンセイショナルに報道されています。
一方、慢性疾患を持ちながら普通学級に通う子どもたちの疾患の種類も大きく変わりました。医学の進歩は慢性疾患児の治療形態をも変えてしまいました。今までのような長期間の入院はなくなり、悪性腫瘍の子どもですら短期間の入院を繰り返す形式をとります。当然、慢性疾患を持ちながら普通学級に通う子どもが増えてきます。保険診療でも、自己注射、酸素療法、人工呼吸、腹膜灌流、中心静脈栄養といった9種類の指導管理料が認められました。毎年200〜250例にも及ぶ学校管理下での死亡を一例でも少なくし、しかも慢性疾患を持つ子どもたちのQOLを向上させる方法を学校保健に関係する全ての職種の人が真剣に考えねばならないと思います。
しかし肥満、高脂血症といった生活習慣病の指導も依然として重要です。
また、スポーツクラブは勝つための英才教育がエスカレートし、発育途上の子どもたちの肉体をむしろ障害する実例も多く報告されています。
こういった種々の問題を貪欲に取り込みました。問題提起のみで未消化になることと思いますが、本学会が問題解決への出発点になれば幸いです。一人でも多くの会員の先生に参加していただき、実りある、有意義な学会になりますよう念願しています。
――第45回近畿学校保健学会抄録集より――
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