近畿学校保健学会

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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第 III 期
 

第41回近畿学校保健学会開催のご案内

第41回近畿学校保健学会 会長   八木  保
(京都大学 総合人間学部 教授)


近畿学校保健学会は第41回の年次学会を迎えることとなり、来る6月11日に京都大学医学部附属病院臨床講堂を会場として開催いたします。

京都では今年「平安建都1200年」として種々行事が企画されています。学会としてこの1200年を考えますと、往時の保健事情が気になります。歴史の書物を見ますと、医学はすでにそれ以前に中国から伝わっていましたが、平安時代に入ると日本人自らの手で編んだ医学書が著されています。「大同類聚方」「医心方」などです。しかしこれらも都の貴族のものであり、その貴族ですら病気平癒のため神仏を願って加持祈祷したとあります。一方、今日の医学は遺伝子治療のように進んだところもありますが、人々が無病息災を願って神仏に祈るところは昔も今も変わりません。と云うようなことを昨年和歌山の学会での次期会長挨拶の折に述べさせて頂きました。

このたび学会を開催するに当たり取り組みたい学校保健の問題は数々あります。様々な分野からの研究発表が望まれますが、特別企画としては学校保健の基礎科学である医学の今と昔を考えてみました。それで、今日の先端的な医学については内分泌学の世界的権威である京都大学総長井村裕夫先生にお願いしようと。そして、先述のような挨拶をした和歌山の学会の後しばらくして「医心方の世界」という書物が目につき、私は歴史書で知るだけであったその古代の医書に直接取り組んでおられる作家 槇 佐知子先生を知りました。早速両先生に講演のお願いをして承諾を得ました。両先生には時間が許される限り多くのお話を伺いたいものです。

20世紀末の今話題にしている今日の医学と千年前の医学とが、さらに千年後の30世紀末にはどの様に観られるであろうか、人の心は人の世はどう変わっているであろうかと興味も膨らみます。
また、観光に銀閣寺、哲学の道、吉田山・真如堂、平安神宮、下鴨神社、鴨川等はこの会場から1時間ほどで往復できます。6月のこの日、日本の学問と文化に浸る日となれば幸甚です。
どうぞ、御関心をお持ちの方々多数のご参加をお待ちしております。


――平成6年2月1日 近畿学校保健学会通信 No.77 より――

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