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第38回近畿学校保健学会を終えて
第38回近畿学校保健学会 会長 河瀬 雅夫
地球環境が大きく変化していく問題が、今、クローズアップされています。奇しくも、本年度(平成3年)は、奈良県に全国学校保健大会が開催を予定され、標記の学会が、いささか寂しさを醸もし出したこと「反省しなければならない」と考えております。昨年の学会長 大山良徳 先生の鮮やかな開催手腕を見せられ、学会開催をお引き受けします当初、困惑や圧力感を感じてはいたものの、参加人数も160余名にとどまり、心配が現実になったことは、我々、事務局の力の不足の結果を見るおもいで、伝統ある学会に対して申し訳なさを感じ深謝いたすところであります。しかし、その一方で、一般講演の課題数は昨年より数題多くなったこと、名誉会員の安藤 格先生、川畑愛義先生より薫陶の言葉を戴けたことは、若輩の私たちにとっては何よりの励みとなりました。
会場は、可能なかぎり時間的に余裕を持つことを考え3会場を準備しましたが、午後の行事のことがあるために開催が早くなり、会場の聴衆の揃わないままに講演発表をしていただくことになり、たいへん「無意味観」をお持ちになった会員が多かったと、聞き及んでおります。受付の混乱も、昨年の係員の方から事情を聴聞していながら実行できなかったこと、ここにも反省の材料が山積する学会であったように思われます。
こうした準備不手際の中で、午前中に3会場31講演に活発な研究討論が展開され、研究発表後にもロビーで、廊下の立ち話しに話題に華を咲かせていたように拝察し、短時間の研究発表よりも、ロビー外交に本当の討論価値が見出せるように感じました。名誉会員の先生に指導を仰いでおられる先生、特別講演をお願いした山本利雄博士にも思考の一端をお聞きになるためにお訪ねになられた方々、多くの方が「健康を求めて」討論していただく姿に、談話室的な企画も必要であることを痛感した場面でありました。
午後からは、特別講演「いのち今、を活きる」を元天理よろず相談所病院憩の家院長、山本利雄博士にご依頼を申し上げ、外科医として、病院長として経験された事柄をもとにして「今、いきている大切さ」をお話しいただき、多くの熱心な会員の聴講を得ることができました。山本先生の言によれば、中、四国の学校保健学会にも招かれて講演をされた経験があり、健康学ないしは保健学の重要さを痛感している一人であるとのこと、「会員の皆様のますますのご研鑽と、成果の発表を期待しています」と言う、メッセージを戴いております。
シンポジウムはご案内のとおり、「生涯学習体系の中の学校保健」と題して5名の講演者をお願いし、夫々の立場からご意見を頂戴いたしました。これにつきましても、あらかじめ打ち合せも無くご発表をお願いしました為に、いささか焦点の定まらない討論になり、まとめ役を引き受けて戴いた浦久保先生には事のほか苦慮されたものと思います。しかし一方、なにも作為がなく、演者の意向がよく出ていて興味が有ったとの指摘もあり、なんとか乗切れたの感覚をもった次第です。
平成4年度、第39回学会はベテランの滋賀大学教育学部 林 正 教授を会長として、滋賀県で開催されることになっており、熟知した先生の手腕に期待しております。
最後になり定説的言い回しかもしれませんが、会員各位のご支援に感謝いたしますと共に、幹事の皆様、評議員の諸先生方に感謝いたし、厚く御礼を申し上げます。また、学会事務所をご担当戴いている和歌山県立医科大学衛生学教室のスタッフの先生には、ご迷惑をおかけし、加えて、「手とり足とり」のご指導、ご鞭達に深く感謝いたします。さらに、奈良県教育委員会、奈良市教育委員会のご支援とご協賛、関係協賛企業各位のご援助に対し、心から感謝の意を表する次第です。 本学会の益々の発展を祈念いたし、学会を終えるご挨拶といたします。
――平成3年8月31日 近畿学校保健学会通信 No.70 より――
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