近畿学校保健学会

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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第 III 期
 

第28回近畿学校保健学会の開催にあたって

第28回近畿学校保健学会 会長  武田 眞太郎


日本列島を襲った記録的な寒波も去って、春の息吹きを感じさせる季節になりました。
昨夏の滋賀での第27回近畿学校保健学会総会で、次回は和歌山で開催されることに決まり、私が会長の大役をお受けすることになりました。昭和50年につづいての2度目の大役で、はや6年の歳月が経ったわけです。前回の学会で、学会の組織運営を再検討するための検討委員会の設置を提案させていただきましたが、その後慎重な検討が重ねられ、事務局の常設や恒久的な会員制度の導入など学会本来のあり方による組織とその運営を確立しようとする基本的成案がまとめられ、これをもとにした会則改正案が今回の総会で審議決定される予定であります。装いを新たにした近畿学校保健学会がその第1歩を踏みだす手順もようやく整えられてきました。このような画期的な総会をお世話するには力量不足ではありますが、近畿の学校保健関係者の皆様の御協力を得て、意義深い学会にしたいと念じておりますので、よろしく御支援賜わりますようお願いします。

ところで、子どもたちの体力・気力の低下のみならず、自殺や他殺、校内暴力の多発、少女売春の増加など、80年代を迎えて、学校保健に寄せられる課題も変貌しつつあり、学会の重要度も増してきております。生命尊重が、戦後の教育の基本としてうたわれ、道徳教育でも、その第1に掲げられておりますが、お題目としてではなく、真に子どもたちの人間形成の営みのなかで定着し育っているとはいえないのではないかと危倶され、学校保健もその埒外ではないと思われます。学校保健が真に子どもたちのものであるためには、地味ではありますが、日々の学級指導のなかで、着実に進められることが必要でありましょう。こうした反省に立って、今回のシンポジウムは「今日の学校における健康生活を探る ― 学級の活動を踏まえて」をテーマに、和歌山大学の笠松勇次教授の司会で、教育現場で抱えている生々しい問題を俎上に、多くの会員の討論にもとづく将来展望をひきだしていただくことにしました。参加者ひとりひとりの積極的な討論によって、実り多いシンポジウムになれば幸いです。

和歌山と申しますと、交通に不便を感じられる方もおられるでしょうが、7月上旬は海や山に夏の陽光が輝く明るい季節です。会場は交通機関に最も近い所を確保しましたので、1人でも多くの会員が参加され、語り合い、論じ合って、この学会が学問の香り高く、しかも教育現場と直結したものになることを期待しております。


――昭和56年3月15日 近畿学校保健学会通信 No.39 より――

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