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第24回近畿学校保健学会の開催にあたつて
第24回近畿学校保健学会 会長 美崎 教正
近畿学校保健学会も、誕生以来、24年を迎え、学会として独立すべき時期に来たと考えられます今日、兵庫において、その学会を主催することとなりました。時を同じうして、今秋には、同じ兵庫県で全国学校保健大会が開かれます予定で、会員の皆様方にも、特に学校保健に関心をたかめておられることと存じます。
そこで、今回の学会も、学校保健の根本である健全なる国民の育成並びに健康教育のあり方について広く検討、研究、実践する場でありますことは勿論ですが、学校教育の基盤としての学童の体力問題に関しましては、すでに多くの成果と実践がなされているもので、更に昨年度の本学会の主題として取上げられましたことにより、学校保健の中での体力の問題の位置づけを確立したものとして、第23回近畿学校保健学会のもつ意義は大なるものがあったと考えます。
しかし、一方、精神面に関する健康教育につきましては、その実践面の困難性もあって軽視される傾向があると考えられます。
そこで今回は、最近義務教育段階でも取上げられている性教育の問題を学校保健の立場から考えてみますとき、誠に意義深いものがあると思われます。この問題は多分に興味本位に取扱われがちですが、性生活の人間生活の場での占める位置の大きさと意義を考えますとき、この問題に真剣に取組むべきことは云うまでもないことで、しかも精神機能の発達途上にある学童を対象とする学校教育の場で、それぞれ精神発達の度合に合わせて取組んでゆく必要性を痛感致します。充実した性生活の基本は、まず、当事者の人間性の充実が要求され、特に人間の人間たるゆえんである精神機能の円満なる発達に負うところが大であります。この意味において今回は、小児期の精神機能の発達の様相を探り、それを基盤として、男女の人間関係としての性生活について、まず、学校保健関係者が認識を新たにし、そこから健康教育、人間教育としての性教育を学校教育の場で取組んでいくことの必要性を強調する機会としたく思います。
このような意図で、特別講演では、小児精神医学の権威である神戸大学医学部教援、黒丸正四郎先生に、小児の精神構造の特徴と、その発達に関する講演をお願いし、それをふまえて、引きつづきシンポジウムとして、性教育に関する各界の方々の発言を参考にしながら、会員全員参加による討議を重ねて、今後の学校における性教育の基本姿勢について、一つの方向づけをしてみる試みを計画致しました。会員の皆様の積極的な参加を希望する次第です。なお一般講演につきましては、このテーマに関係なく、学校保健に関するものなれば何でも結構ですので振って御参加下さいますよう重ねてお願い申し上げます。
――昭和52年3月18日 近畿学校保健学会通信 No.31 より――
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