近畿学校保健学会

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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第 II 期
 

近畿学校保健学会会誌の復刊のことば

 昭和44年5月21日発行の「近畿学校保健学会通信」第16号の冒頭に、「第16回近畿学校保健学会を和歌山に迎えて」と題して、私は学会長としての立場から、近畿学校保健学会のあり方についての希望を書き、会員諸氏の再考をお願いしておいた。またこの小論の中で、私は本学会の会誌の復刊を企図し、本学会を内容のある近代的な学会として発展させる必要のあることを強調しておいた。

 われわれは毎年1回、担当の各府県で学会総会を開催し、学校保健の現場や行政当局における実際的諸問題や、大学あるいは研究所等における学問的諸問題についての調査・研究の成果を発表しあい、これについて種々の立場から討議し、検討を経た後の成果をさらに各地域や現場に持ち帰って実際面で活用するというやり方をとっているわけであり、ここでとりあげられた問題は、学会員の間に十分周知させる必要があるので、学会当日だけの研究発表であったり、また討論であれば、これは単に研究会または大会としても十分その目的は達せられるであろう。

 しかしいやしくも「学会」と銘打たれて一つの組織として、学問的発表や討論がなされ、その問題に生命が与えられるものであるならば、学会員はそのことに対して相互に責任を持たねばならないと思う。レべルの低いものはより高く、無気力なものはより活溌に、せまい範囲の問題はより広く拡大して行って、学校保健の果すべき役割を十分に追求する必要がある。しかも学会となれば研究成果を発表する場が必要なのは当然であり、また学会会誌上に記録されることもさらに重要なことである。

 近畿学校保健学会は先輩諸氏の努力によって、設立以来約20年を経てりっぱな歴史と数々のすぐれた実績を持っている。しかし幾多の困難を克服して創刊された「近畿学校保健学会会誌」は、第5号(昭和38年6月発行)をもって休刊の状態である。これにはいろいろ事情があるようにきいているが、格別に多数の会員を擁するといわれている近畿地方の本学会に、学会の機関誌を持たないということは、本学会の発展を著しく阻害していると考えるし、また地方学会員の掌握も全くなされていないということなどが、各府県の学校保健の学問としての向上発展を阻んでいるものと、私は深く憂えている次第である。

  そこでこの7年間も休刊状態を続けている本学会機関誌「近畿学校保健学会会誌」を復刊し、会員諸氏の研究論文の発表の場とし、さらに今回より本誌上に学会員相互の連絡や親睦に資すべく、会員の名簿を付録として掲載することにした。財政的裏付もないままに、あえてこのような事業をとりあげるにいたったのも、実は会員の強い要望と、多くの心ある方々の温かい御支援をえて、ようやく本誌第6号が陽の目をみることができた次第である。
次年度の学会担当者におかれては、このような趣旨にもとづいて今後毎年本学会誌を維持発行されることになった。今後とも学会員各位の真摯な御支援と御協力を心からお願いする次第である。

昭和45年8月31日                                           第16回近畿学校保健学会 会長
                                            和歌山県立医科大学 教授     白川  充


――近畿学校保健学会会誌 第6号 昭和45年より――

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