近畿学校保健学会

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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第 II 期
 

永井豊太郎先生の御逝去を悼む

 昭和63年11月24日に、長く本学会の名誉会員であった永井豊太郎先生が88歳の天寿を全うされ逝去されましたことは、誠に哀痛の極みである。

 永井豊太郎先生は明治32年8月14日のお生まれで、大正13年東京帝国大学工学部応用化学科の御卒業で、大阪市立生活科学研究所の水質課長をつとめられ、のちに滋賀県立衛生研究所長の要職にあられ、水質研究の権威として有名である。先生の御生れの場所が大阪市西区土佐堀通りであったことから、水と最も深くかかわってこられたことと考えられる。

  先生は昭和34年から昭和53年まで天理大学の非常勤講師、衛生学の御担当として筆者といろんな面で公私にわたり御指導、御交誼を賜りました。いつも大学での講義では目に沁みるような真白な白衣をきちっと身につけられた御姿が印象的で鮮に心に残っている。衛生学が必修であったためいつも学生が教室で満席で先生の熱心な講義を受講していた日々がつい最近のような気がする。筆者は当時体育学部長であったため、学問と同時に、いろんな面で御指導を受けたことを忘れることができない。
 
  先生には特に御願をして、昭和42年第14回近畿学校保健学会の学会長をおつとめ頂いていろいろと御一緒して学会開催に努めたこともまた大きな想出として残っている。先生の柔和で人の心にいつも暖い風を吹きこむような御人柄は誰にでも信頼と尊敬の念を抱かされるものがあった。

  近畿学校保健学会の今後の発展のためにも先生はかけがえのない御人であっただけに、無念の気持が一杯である。

謹んで先生の御逝去をいたみ、衷心より御冥福を御祈りする。


(橘 重美)
――平成元年5月31日 近畿学校保健学会通信 No.63 より――

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