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近畿学校保健学会に参加して
高知大学教育学部保健教室 小松 寿子
わたくしたちが、学校保健の立場で調査研究をすすめている興津で、四天王寺学園女子短大冨士貞吉教授と福島大学須藤春一教授が、昭和39年4月6日に診察し、保健的生活方法についてアドバイスした。その実態とわたくしたちの調査研究成績の一部分を昭和39年5月17日の第11回近畿学校保健学会で冨士貞吉教授が発表されるので傍聴を願い出た。会長の川畑愛義教授と座長の佐守信男教授の配慮によって、参加、全く予期していなかつた追加発言と近畿学校保健学会通信第3号へ寄稿の機会が与えられた。
わたくしたち、高知県学校保健学会を毎年1月5日に開催している。「知識や教育行政などについての一連の研究と討議」が教育委員会や教育現場などの管理者側と自主的に展開できるようにならなければならない。そのためには非常な忍耐と努力と時間が必要であるが、そのなかで学校予算の項目に保健の経費が確立できるようになるはずである。保健室の整備の行き届いていない僻地の学校の実状をみると寒心にたえない。
つぎに昭和39年3月における学校生活の側面について報道機関が報道したなかで、愛情のある教育行政の必要性を示す事例を列挙する。
3月13日:半分しかない問題 高知の高校入試 また印刷ミスわかる
3月15日:修学旅行でケンカ 高知の中学生、大阪で刺す
3月16日:校長おどし先生なぐる 興津中の3生徒 鉄線の搬去が動機
3月24日:修学旅行生が乱闘 船上で中学生2人がケガ
3月24日:6人に懲役・1人に罰金 輿津中小学校盟休事件に求刑 などである。
この興津小中学校は高知県の僻地1級地の学校である。報道機関によって昭和37年度に4回に渉る同盟休校が報ぜられた。
昭和38年9月に興津小学校に養護教諭定員1名を増員して、昭和39年3月まで一般教諭を配置していた。昭和39年4月にこの養護教諭の定員を高知県教青委員会は減員した。
数年来高知県教育委員会は公立高等学校生徒に健康手帖を、義務教育学校の児童生徒(生活保護、準保護家庭をふくむ)をぬきにして、学校設置者が県であるという建前から無償配布している。
上述の諸事例は「現場における教育施策とくに地方教育行政のあり方」として、学会で研究し手を打つべきである。
校長と一般教員に保健教育についての関心をたかめさせ、子どもの保健福祉に必要な法規を理解し、運用し得る教育能力をつけさせるには、県教育委員会や教員養成学部の機構、運営とか人材などの問題についてのかかわりあいをもとりあげねばならない。
わたくしは、研究調査をとおして、新らしい哲学と理念の必要性をしみじみと感じている。
――昭和39年6月20日 近畿学校保健学会通信 No.3 より――
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